終戦の日というと、悲しいくらに青い空に入道雲、というイメージがありますが、今年(2022年・東京)は少し曇っております。 何年も前に作った曲ですが、「レクイエム」という曲をアップします。
曲は、ある戦争に関する本で読んだ実話からインスピレーションを受けて作りました。
敗色濃厚で補給もない極限のフィリピンのジャングルでは、旧日本軍兵士の間である噂があったと言います。 それは、「今本土から救出の船が出ており、アパリの海岸にもうすぐ現れるはず」というものでした。 もちろん、そんな事はありません。 死戦を潜り抜け、もはや闘うよりも生き延びることで精一杯の兵士たちは、そんな妄想を頼りに生きるしかなかったのかも知れません。 二度と見ることのない祖国の桜に思いを馳せ、異郷の地に散った彼らに、せめて安らかな眠りを、との祈りを込めたものです。
途中、「さくらさくら」のメロディを取り入れております。